俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「上」
足元に咲く花や草も柔らかそうで、寝転んだらきっと心地がいいのだろう。

心が一気に癒されていく、そんな気がした。

「リーバス!」

リリーに呼ばれ振り向くと、リリーは微笑みながらお辞儀をした。ダンスを始める前にするものだ。

「ねえ、踊ってくれない?」

月明かりの下、リリーの浮かべた表情はいつもと違いどこか妖艶だった。見惚れていた俺は、すぐに我に返り、リリーから目をそらす。

「し、しかし、俺はあまり上手くはないぞ?こういうことはジャックや他の奴の方が上手いんじゃ……」

貴族のパーティーということで、俺たちはフローレンスとリリーを中心に、パーティーでのマナーやダンスの練習などをラス国に来るまでにしっかりと学んだ。

ペアを作って踊ってみると、ジャックは飛び抜けて上手かった。リーも意外にも上手い。

小町もなんとか付いて行っているようだったが、アレックスと俺は何度練習してもなかなか上手くならず、ラス国に来る直前にマシになったほどだ。

そんな俺の頰にリリーが触れる。

俺は驚いてリリーを見つめる。リリーは真っ直ぐに俺を見ながら言った。
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