優大くんの言動はマシュマロみたいに甘くて軽い。
そして小さくこぼれた。
引っ越したくねえよ、って小さく唇が動く。
笑顔の目が真っ赤に充血して涙が溜まっても、こぼれることはない。
優大くんは上を向いて、涙をのみ込んだから。
「優大!」
最初に飛び出して抱き着いたのは紗矢ちゃん。
それを合図に、皆が優大くんにとびかかって、空中を青のりや鰹節、マヨネーズ、麺が舞う中、クラス全員に抱き着かれて苦しそうにもがく姿があった。
こんなお別れを私たちはあと、何回繰り返したら大人だって言われるんだろうか。
繰り返したくないし、誰かと別れることを大人になるってとらえたくもない。
私たちはただ、ただただ、大切な友達と好きなものに囲まれて、その中で悩んでその中で恋をしてその中でずっと楽しい時間を過ごしたいだけ。
それが子供なのだと嗤うのなら、私は子どものままで居たいとさえ思う。
すすり泣く声、雄たけびを上げて泣く男子。