終わりは始まりか ~私達の場合~
急に麻生くんに男を感じて、私はきゅっと胸が高鳴る。

「どうしよう、子供も居る関係なのに、妙にドキドキする。」

麻生くんは私のそんな零れ落ちた声に、顔を赤くした。

「夫婦になるのに、これからもっともっと美月さんの事が好きになりそう。」

そんな麻生くんの言葉に真っ赤になる私の顔。

「俺達はこれから始まるんだからね。」

「順番がぐちゃぐちゃだけどね。」

私達は静かなキスを交わす。

「ところでなんだけど…。」

私はふと心に浮かんだ疑問を口にする。

「麻生くんって、一体いくつなの?」

「えっ?今更?」

麻生くんはそんな事かとニッコリ笑う。

「俺は大学院に2年行っていますから、28歳になりました。」

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