勇気の魔法は恋の始まり。
一つ終わってもまた一つ、また一つと増えていくのが課題というもので、水帆たちの美術科の生徒は第一の長期課題がひと段落ついた直後から夏休みの終盤に渡る新たな長期課題が出されていた。
これは十月上旬にある大学の文化祭の展示に向けたもので、年間を通しても最も大きな行事の一つだ。
水帆の作品のコンセプトが大体決まり、杏がまだ頭を抱える頃、またしても唐突に祐樹はやってきた。
コンセプトは決まったものの、新たなジャンルに挑戦すべく彫刻を得意とする教員のところへとむかっていた水帆は時間に遅れそうだったため、中庭を突っ切っていたところで声をかけられたのである。
前と違ったのは、水帆が一人だったことくらいである。
「やっほ。」
「…どうも。」
「そんなに警戒しないでよ。」
腰の引け気味な水帆を見て祐樹は苦笑する。
これは十月上旬にある大学の文化祭の展示に向けたもので、年間を通しても最も大きな行事の一つだ。
水帆の作品のコンセプトが大体決まり、杏がまだ頭を抱える頃、またしても唐突に祐樹はやってきた。
コンセプトは決まったものの、新たなジャンルに挑戦すべく彫刻を得意とする教員のところへとむかっていた水帆は時間に遅れそうだったため、中庭を突っ切っていたところで声をかけられたのである。
前と違ったのは、水帆が一人だったことくらいである。
「やっほ。」
「…どうも。」
「そんなに警戒しないでよ。」
腰の引け気味な水帆を見て祐樹は苦笑する。