チャンスをもう一度

あの日から五日目
信吾さんから連絡があり
信吾さんの自宅に伺った。

信吾さんの自宅には
望海のお父さんである透さんがいて
驚いたが、信吾さんがきちんと
紹介してくれた。

「始めまして。
  藤本 陽翔と申します。
大学時代に望海さんを傷つけてしまい
申し訳ありません。
そして今回も。」
と、頭を下げながら挨拶をすると

「望海の父親の本小路 透です。
大学で考古学を教えています。
大学時代の事は、妻からも聞いています。
今回の事は、望海自身から聞いていました。

だが、陽翔君が離婚に向けて
話を進めているとは
知らなかったんだろうね。

実は、望海は望海の希望で
今、イタリアのお祖父様の所にいるんだ。」
「えっ、イタリア? お祖父様?」
「ああ、このじい様が大変なんだよ。」
と、信吾。
「イタリアにいけば望海に会えますか?」
「ああ~と、う~んと 難しいかな?」
と、透。
「それは、いったいどういう事でしょうか?」
「それはな・・・・・・・・・」
と、信吾さんがお祖父様の事を
教えてくれた。

俺でも知っているイタリアの大富豪だ。

その上、マフィアのドンからも
恐れられている人物だと。

そんな人が望海のお祖父様?
「どうした、びびったか」
と、信吾さん。
「えっ、びっくりはしました。
大学の卒業の式典の時
凌さんと西園寺さんに
望海にこれ以上近づくと
大変な事になると言われたのを思いだして。」
「ああ、あの時も望海はお祖父様の
とこに逃亡したからね。」
と、透さん。

「望海にとって、
じい様は癒しなんだ。
なにも考えずに安らげる場所だ。
じい様も望海を溺愛している。」
と、信吾さん。

その後、三人で今後の話をしていた。
取り急ぎ、
望海の母・百合と話してみようとなった。

お祖父様は、百合か望海の言うことしか
聞かないとこがあるからと。

だが、二人は陽翔には赤ちゃんの
話しはしなかった。

望海に、聞かないとわからないから。
< 87 / 119 >

この作品をシェア

pagetop