愛の囁き☆私は強くない番外編☆
私が病院に行きづらいからと、翠が妊娠検査薬を買ってきてくれた。

私の勤務が日勤だった事もあり、翠は検査薬を買ってそっちに行くから、家にいてよ、と。

分かったと言ったけれど、内心どうしていいか分からなかった。
もし妊娠していたら、なんて話をしたらいいんだろう。
翠が言う、責任ってどうするんだろう…
家に着いてからは、翠が来なきゃいいのに、と思ってみたり。
出ない答えに頭が、混乱していた。

ピンポーン

来た。
インターフォンに対応すると、翠が私よと玄関前で立っていた。

玄関を開けると、走ってきたのか翠は肩で息をしていた。

「翠…走ってきたの?そんなに慌てなくても」

「そんなに悠長にしてられないでしょ!さ、するわよ」

持つべきものは友達なのか、翠がいてくれているおかげで私の中で、少し安心出来ているのも事実だった。


検査薬なんて初めて使うし、見た事もなかった私は、翠と説明書をゆっくりと読んだ。

「…結構、簡単に出来るもんなんだね…」

「…そうだね…。じゃ、やる?」

翠も初めてだから、緊張するねと言っていたけれど、検査する間ずっと私に寄り添ってくれていた。
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