愛の囁き☆私は強くない番外編☆
トイレの手洗いの場から、動けなくなっている私に翠がずっと背中をさすってくれていた。

「…っ、ありがとう。翠、もう大丈夫だから」

「ね、香里…もしかしてだけど、あなた妊娠とかしてないよね?」

え?
翠の声が遠くで聞こえていた。

「に、妊娠?な、なんでよ」

私は翠に言われてとっさに、最後に生理が来たのがいつだったか考えていた。
そう言えば…1ヶ月ううん2ヶ月来てない…まさか…

「思い当たる節があるの?どうなの?今のまさか…悪阻じゃないよね?」

「悪阻…そんなのあるわけないじゃない」

「まさかとは思うけど、ちゃんと避妊してるよね?香里、間違った事してないのね?」

間違った事…
してないとは言えない。
翠が言う避妊を、毎回していたとは言い難い。
彼が求めるままにしていた事もあった。
それが危険だという事も分かりながら。

「…思い当たる節があるのね…、検査薬で判定してみよ?まだ出ないかもしれないけど、もしそうだったら責任取らせなきゃ」

責任?
なんの責任?

「翠、責任って…」

「決まってるでしょ?妊娠してるんなら、その責任でしょ?1人で妊娠なんてしないんだから」

今起きている現実に倒れそうになっていた。
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