甘く抱いて、そしてキスして…【完】
気づいたら、彼の唇が私の唇に重ねられていた。ほんのりビールの香りがする。冷えたビールのせいか、冷たい唇、でもふんわり柔らかい優しい唇。


私はハッとして、彼を突き放した。


「な、何するの?」


「まんざらでもなさそうじゃない?好きになった?俺のこと…」


「ち、違う…勘違いしないで」


「はい、これ、合鍵、家は好きに使ってよいから」

彼は私のカバンの中に鍵を投げ込んだ。



「…つ、疲れた…」



私はそのまま朝まで眠ってしまった。



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