とろけるようなデザートは、今宵も貴方の甘い言葉。


 女の子の方は美矢、男の子は喬矢と名付けた。
 私が男の子を、彼が女の子の名付け親だ。

 双子なのに喬矢は既に喬一さんみたいな切れ長の目で、美矢は私に似たくるんとした大きな目、だと言われている。多分、兄の意見だから、兄馬鹿な視点が多いに入ってると思うけど。

 抱っこした喬矢の、美味しそうな柔らかくて触り心地のいい手がクリームパンに見えてきた。幻覚症状が出たならそろそろ限界なのかもしれない。

「はあ。クリームパン食べたい」
「いいよ」
「喬矢を食べていいの!?」
「それは駄目だけど」

 クスクス笑う喬一さんが、二人用のベビーカーにそっと美矢を乗せた。
「ボウル一杯、生クリームを作ってあげるよ」
「ええええ。でも喬一さん、甘いもの苦手ですよね!」

 食べたくて涎が出そう。気持ちよさそうに眠ってる喬矢を覗いていると、喬一さんを見る。

「頑張ってる紗矢のために生クリームを買ってたんだ。我慢のし過ぎの方が体に悪いからね。ハニートーストでも焼こうかな」
「やったー」
「ホイップもしてみたかったしな」

 双子の柔らかい頬に口づけると、キッチンへ入る。
< 157 / 159 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop