とろけるようなデザートは、今宵も貴方の甘い言葉。
おばあちゃんの送ってくれる野菜は感謝しかない。けど、美味しくて素材そのままで食べれるから起こった悲劇なんだよ、生ハムきゅうり。
自分が悪いとはいえ、一生言われ続けるのはきっと恥ずか死ぬ。
悶々と考えながら電車に乗って、数駅でついてしまった。
彼の病院は、確かにカフェみたいな綺麗な外見だ。
弧を描くように作られたロータリーの真ん中の噴水には蓮が浮かび、ロビーの窓のステンドガラスは廊下に柔らかく色鮮やかな絵を映し出している。
一応、家に入る前に忙しくなさそうだったら病院に顔を出してって言われてたんだけど。
玄関横の窓から覗くと数人の患者さんが座っているので、どうしようか迷う。
いや、やはり仕事中にお邪魔するのは、いけない。
ここは、さっさと家に回って部屋を見て、メールをして帰ろう。
「あら、確か南城さんではないでしょうか?」
「えっ」
踵を返した瞬間、目の前に綺麗な女性が現れて内心飛び上がりそうなほど驚いた。