Jelly
会議で自分の意見が完全に通ったっていうのに喜ぶでもなく、こいつはなんでいつもこんなに淡々としているのか。

いたずらに背中から抱きつくと、神長は驚いて振り向いた。こいつもこんな顔することあるんだって思ったら、なんだか笑えて仕方なかった。

「……おまえ、なに泣いてんの」
「笑ってるんだよ」

そうは言ったけど、頬に伝う何かに気付いて目元を擦った。ほんとだ、なんか涙が出てる。ほっとしたのと嬉しいのと、可笑しいのと、全部一緒になったからだ。

「まあどっちでもいいけど、とりあえず腕どけてくれる」
ぱっと神長の身体を解放する。

すると神長は、ビジネスバッグの中から茶色い紙袋を取り出して、カウンターテーブルの上にそれをトン、と置いた。

「それ持っていきな」

ロゴをまじまじと見る。これは……、葉山に本店があるビーカープリンの有名店! 確かに昨日プリン食べたいって言ったけど――
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