あなただけが好きだから
聞き覚えのある声に振り向くと、本条先輩がいた。
ついでに霧島先輩も。
「きゃーーー!」
二人の登場により、教室に黄色い悲鳴が響き渡る。
お二方、どれだけ人気なんですかね。
「……勝手にしてください」
蓮、思いっきり眉間にしわ寄ってるよ。
失礼だよ。
それより、私とお昼は嫌なのかな……。
「ふーん、じゃあ先輩方行きましょ?」
「咲!?」
「そう? じゃあ直人は坂本さんとだっけ?」