総長さんが甘やかしてくる②(※イラストあり)
「この広い世の中にそのようなカップルがいることは認めよう。悪いことでも、否定されるものでもない。恋愛は、自由だ。それは認める。……が」
「なーに。ハッキリ言いなよ」
「燐とだけはありえねぇ」
「だからー。その台詞はフラグなんだってば」
「絶対にありえねえ!!」
「ボクがキミにいろんなこと教えてあげるよ〜」
「断る!!」
「あれー、愁はボクに世の中捨てたものじゃないって教えてくれるんじゃないの? 探しているんだよね。ボクを悦ばせること。見つけちゃったー。嫌がる愁にイタズラするの、おもしろそうだな」
「燐のイタズラはイタズラで済まない気しかしねーが」
「キミに暴れられると非力なボクには止められないから、まずは、いっぷくもって。自由のきかないキミに、無理矢理がいいな。愁のこと、泣かせたいな。あ、運転荒くなってるけど」
「トラウマ生む気か」
いつか、話すよ。
たぶん。
オレのこと。
……幻に、話したみたいに。
ううん
ひょっとしたら、もっと話すかも。
そのときは、まあ、聞いてやって。
キミが聞いてくれるなら、だけど。
「キスの次のステップいってみる?」
「なっ……どこ触って……テメェやっぱり降りろ……!」
「やだー♡」
「だ、抱きつくな!!」
「ボクのこと引き止めたんだから死ぬまで責任とってよ」
言ったでしょ。
オレは、重いって。