家庭訪問は恋の始まり
何?

私は首を傾げて、瀬崎さんを見上げる。

すると、瀬崎さんが腰を屈めて、私の顔を覗き込んだ…と思ったら、そのままそこで止まる事はなく近づいて、笑い続ける私の唇を塞いだ。


え…?

これって…



焦点が定まらないほど近くに、瀬崎さんの顔がある。

私、今、キス、されてる?


私がようやく現状を把握した頃、瀬崎さんの温もりは、そっと離れていった。


あ…

目、閉じるの忘れた…


いや、今の問題は、そこじゃないし!

私、瀬崎さんと、キスした…よね?


どうしよう!?


「くくっ
夕凪、赤い顔もかわいい。」

うわっ!!

私は慌てて両手で顔を隠す。

どうしよう!?

もう、心臓が壊れそう!!


「な…んで?」

私が聞くと、

「なんでって、夕凪が好きだからに決まってる
でしょ。」

と嬉しそうな笑みを浮かべる。

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