家庭訪問は恋の始まり
「それって、同業者?
なんなら、お世話しましょうか?」

と坪井先生のお世話好きの血が騒ぎ始める。

「いえ、大丈夫です。ありがとうございます。
嫌われてはいないと思いますから、気長に
いきますよ。」

「デートには誘ったんですか?」

と坪井先生は迫る。

「誘ってますが、デートだと思われてないん
です。
きっとただの飲み会とか食事会だと
思ってますね。」

「ええ!? 武先生に誘われてるのに?
ほんとに鈍いんですね、その人。」

と私が言うと、武先生は笑い始めた。

「くくっ
そうなんです。超鈍いんですよ。
でも、そこもかわいいんですけどね。」

と惚気る。

「やだ。木村先生、ベタ惚れですね。」

と森先生が冷やかす。

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