家庭訪問は恋の始まり
っ!!
ここ、学校!!

私は言いたい言葉が口から出てこなくて、そのまま固まってしまった。

「くくっ
先生の夕凪もかわいいけど、そうやって頬を
染めた女の子の夕凪はもっとかわいい。」

瀬崎さんは、私の手を握ったまま、指を親指で撫でながら、言った。

私は、何も言えなくて、赤い顔を見られるのも恥ずかしくて、思わず顔を伏せた。

「もっとこうしてたいけど、あまり長く一緒に
いて、夕凪に迷惑が掛かるといけないから、
先に行くよ。
夕凪は、もう少しここで休んで、落ち着いて
から出ておいで。」

そう言って、瀬崎さんは、私の手を離して立ち上がった。

「あ… 」

手が離れたのが寂しくて、思わず、口から声が漏れてしまった。

それを聞き逃さなかった瀬崎さんは、私の肩を抱いて、おでこにひとつ温もりを落とし、
「夕凪、愛してる。」
と耳元で囁いて、部屋を出て行った。

さらに顔に熱を持たせた私は、その後10分以上、相談室から出られなかった。

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