家庭訪問は恋の始まり
「バツイチの俺がこんな事を言うのは、片腹
痛いと思うかもしれないけど、永遠に夕凪
だけを愛する事を誓うよ。
だから、夕凪…
結婚しよう。」

「え… あの… 」

「うん。
夕凪が答えられないのは、分かってる。
だから、春まで、預かってて。
もし、OKなら、それを指にはめて。
もし、俺とは結婚できないと思うなら、
捨ててくれて構わないから。」

捨てる?
そんな事、できる訳ない。

いくら私がブランドやアクセサリーに疎くても、この指輪が何十万円もするって事くらいは分かる。

もしかすると百万を超えてるかもしれない。

「こんなすごい指輪、贅沢すぎて怖いよ。
怖くて受け取れない。」

私が正直に言うと、

「やっぱり夕凪はかわいい!!
だから、夕凪が好きなんだ。
夕凪、俺のために受け取ってくれないか?
今は、こんな形でしか夕凪への思いを
表せないから。」

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