仮面夫婦~御曹司は愛しい妻を溺愛したい~
前回は電話で済ませたが、今回は直接会う事にした。
鈴本恵美子は一希の申し出を快く受け入れ、三日後に鈴本家で会う約束をした。
美琴に話そうか迷いながらも、言えば彼女が感情的になるだろうと思い言い出せなかった。
ここ最近の穏やかな空気を壊す気になれなかったのだ。
恵美子の希望した時間は、平日の午前中だった。
子供達がいないからと言う理由だった。
仕事の調整をし出かけようとすると、千夜子が不審そうに問いかけて来た。
「一希、どこへ行くの?」
「個人的な用だ。昼過ぎには戻る」
「個人的な用って具体的になに?」
「…………」
一希が返事をしないでいると、千夜子は不満そうに眉をひそめる。
「一希、最近変よ。帰るのは早いし、頻繁に第一秘書を呼びだしているみたいだし。どうしてなの? 頼みたいことがあるなら私に言えばいいでしょう?」
「……とくに理由はない。疲れが溜まっていたから早く帰って休んでいた」
「でもホテルじゃなくて自宅に帰ってのよね、余計に気が休まらないんじゃない?」
「そんなことはないが……すまない、話は戻ってから聞く」
一希は納得いかない様子の千夜子を振り切り、急ぎ足でオフィスを出た。
社用車ではなく、タクシーで行くつもりだ。
直ぐにタクシーを捕まえ行先を告げると、ようやく肩の力が抜けた。
鈴本恵美子は一希の申し出を快く受け入れ、三日後に鈴本家で会う約束をした。
美琴に話そうか迷いながらも、言えば彼女が感情的になるだろうと思い言い出せなかった。
ここ最近の穏やかな空気を壊す気になれなかったのだ。
恵美子の希望した時間は、平日の午前中だった。
子供達がいないからと言う理由だった。
仕事の調整をし出かけようとすると、千夜子が不審そうに問いかけて来た。
「一希、どこへ行くの?」
「個人的な用だ。昼過ぎには戻る」
「個人的な用って具体的になに?」
「…………」
一希が返事をしないでいると、千夜子は不満そうに眉をひそめる。
「一希、最近変よ。帰るのは早いし、頻繁に第一秘書を呼びだしているみたいだし。どうしてなの? 頼みたいことがあるなら私に言えばいいでしょう?」
「……とくに理由はない。疲れが溜まっていたから早く帰って休んでいた」
「でもホテルじゃなくて自宅に帰ってのよね、余計に気が休まらないんじゃない?」
「そんなことはないが……すまない、話は戻ってから聞く」
一希は納得いかない様子の千夜子を振り切り、急ぎ足でオフィスを出た。
社用車ではなく、タクシーで行くつもりだ。
直ぐにタクシーを捕まえ行先を告げると、ようやく肩の力が抜けた。