仮面夫婦~御曹司は愛しい妻を溺愛したい~
しばらくすると恵美子が戻って来た。手にはカップが二つ載ったトレイを持っている。
「どうぞ」
彼女は湯気の立つカップを置くと、一希の正面の椅子を引き腰かけた。
「散らかっていてすみません、子供が多いので直ぐにこんな風になってしまうんですよ」
恵美子は苦笑いを浮かべて言う。
「いえ……それよりも美琴のことで話があると聞きましたが? 以前が彼女が経済的に困っているともおっしゃっていましたね」
直ぐに本題を切り出すと恵美子は少し戸惑った様子を見せながらも頷いた。
「そうなんです。神楽さんはご存知か分かりませんけど、美琴ちゃんはうちに援助してくれているんです。具体的には私のフォローをする家事ヘルパーさんの費用なんですけどね。最近、お金が無いと言ってあまり頼んでくれないんです。だからうちも困ってしまって」
恵美子の言葉に一希は内心驚きを感じていた。
実家の事情を聞きだすのにもう少し苦労すると予想していたのだ。
しかし恵美子は全く隠す気がないようで、次々に鈴本家の内情を語る。
それは一希が知りたい情報だった。
「美琴ちゃんの話では結婚したらお祖父さんの家から支援して貰えるってことだったんですけど、実際は子供の学費を少しだけなんです。夫が遠方に入院しているので私も仕事が出来ないし本当に困っていて……美琴ちゃんも初めは親身になってくれていたんですけど、最近は身の丈にあった暮らしがするのが大切とか、行政のサービスがあるとか、とってつけたような言い訳で援助を渋るんです」
恵美子は美琴に対して不満が溜まっているのか、吐き捨てるように言う。
その様子に気分が悪くなるのを感じながら一希は口を開いた。
「どうぞ」
彼女は湯気の立つカップを置くと、一希の正面の椅子を引き腰かけた。
「散らかっていてすみません、子供が多いので直ぐにこんな風になってしまうんですよ」
恵美子は苦笑いを浮かべて言う。
「いえ……それよりも美琴のことで話があると聞きましたが? 以前が彼女が経済的に困っているともおっしゃっていましたね」
直ぐに本題を切り出すと恵美子は少し戸惑った様子を見せながらも頷いた。
「そうなんです。神楽さんはご存知か分かりませんけど、美琴ちゃんはうちに援助してくれているんです。具体的には私のフォローをする家事ヘルパーさんの費用なんですけどね。最近、お金が無いと言ってあまり頼んでくれないんです。だからうちも困ってしまって」
恵美子の言葉に一希は内心驚きを感じていた。
実家の事情を聞きだすのにもう少し苦労すると予想していたのだ。
しかし恵美子は全く隠す気がないようで、次々に鈴本家の内情を語る。
それは一希が知りたい情報だった。
「美琴ちゃんの話では結婚したらお祖父さんの家から支援して貰えるってことだったんですけど、実際は子供の学費を少しだけなんです。夫が遠方に入院しているので私も仕事が出来ないし本当に困っていて……美琴ちゃんも初めは親身になってくれていたんですけど、最近は身の丈にあった暮らしがするのが大切とか、行政のサービスがあるとか、とってつけたような言い訳で援助を渋るんです」
恵美子は美琴に対して不満が溜まっているのか、吐き捨てるように言う。
その様子に気分が悪くなるのを感じながら一希は口を開いた。