残念な王子とお節介な姫

課長、残酷やわ。

うちは、余計、涙が止まらんようになってしもて、泣きじゃくってしもた。

そしたら、課長が、うちの涙を拭ってくれて、優しく頭を撫でてくれた。

なんでそんなに優しくするん?

全く対象外なんやから、そんなんせんかったらいいのに。

そんなんするから、勘違いしたり、期待したりしてしまうんやろ。

うちは、洗面所に駆け込んで、顔を洗って化粧を直した。

それから、課長のところへ戻ったけど、上手く笑えてたか、自身がない。

それでも、課長といるだけで楽しくて、幸せやった。


明日は、課長の家で味噌汁を作る。

課長が駅まで迎えに来てくれるて、ゆうてくれた。

それって、なんや、彼女みたいやん?

うちは、「大丈夫」ゆうて断ったけど、課長が
「買い物も行かなきゃ、いけないだろ?
そのまま、一緒にスーパーに寄ればいい。
姫は素直に帰る時に連絡する事!
分かった?」
て、ゆうから、頷いたら、課長の大きな手でうちの頭を撫でてくれた。

勘違いしたらいかん事は分かってるけど、もう、めっちゃ幸せやわ。

勇気出して、タコパ誘ってよかった。
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