残念な王子とお節介な姫
自覚
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自覚

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翌日、俺は、無駄に姫の事を意識してしまっていた。

それでも、極力、いつも通りを装って、姫に声を掛ける。

「春山が今夜、飲みに行くから、姫も
誘っとけって言うんだけど、行ける?」

「うち、お邪魔やないですか?」

「全然。昨日も男3人でむさ苦しかったし。」

「やったら、行かせてもらいます。
春山さん、楽しそうな人やったし、楽しみ。」

そう言って、姫が笑う。

姫?
春山みたいなのが好みなのか?

俺は、動揺を隠せない。

どうしたんだ?

昨日まで、全然、意識してなかったのに。
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