残念な王子とお節介な姫
結…

寂しい思いをさせてるんだよな。

ごめん。

結…

会いたい。

昼に終わったんなら、そのまま会いに行けばよかった。

シャワー浴びてなくて、薄汚れてても、結ん家でシャワー借りればよかったんだ。

数ヶ月我慢して、結を迎えに行こうと思って、大阪に来たけど、その数ヶ月がこんなに辛いと思わなかった。

地獄でも、結と一緒なら天国になるのに。


俺は、その晩、結の夢を見た。

優しく微笑む結をベッドでこの腕に抱きしめてる夢。

目が覚めて、余計に結に会いたくなった。

この腕に結を抱きしめたくなった。

もう俺は、結なしでは、生きていけないのかもしれない。
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