残念な王子とお節介な姫
翌日、俺は古巣の第一本部システム部に電話をした。

安達課長、小山係長、春山…と出席の返事をもらっていく。

最後に小川に代わってもらう。


『お電話代わりました。
小川です。』

「小川くん?
こんにちは。はじめましてかな?」

『こんにちは。はじめまして。』

「結が在籍中は、お世話になりました。」

結は俺のものだと言わんばかりの台詞をあえて言う。

『いえ、こちらこそ。』

「この度、8月31日土曜日に結婚式を挙げる事に
なったから、ぜひ出席してもらいたいん
だけど、どうかな?」

『申し訳ありません。
その日は、ちょっと都合がつかなくて。』

ほっ
断ってくれて、よかった。

「そうかぁ。残念。
結、がっかりするだろうなぁ。
君と仲良しだったんでしょ?」

俺は、いつからこんな嫌味を言う人間になったんだろう。
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