愛のない部屋
「昨日、峰岸は帰って来なくて。話も聞いて貰えなくて。本当に私、嫌われちゃったみたいです」
何処に泊まったの?
私が寝れないでアナタのことを考えていたのに、峰岸は……何処でなにをしていたの?
マリコさん、と――なんて言わないよね?
「だから目の下にクマが出来てるんだ……可愛い顔が台無しだね」
可愛い顔、それを否定する余裕すらなかった。
「大丈夫?今夜、話を聞いてやる」
篠崎は私の頭を乱暴に叩くと、陽気に言う。
「俺様がいれば恋愛なんてものは、絶対に上手くいくのさ」
「篠崎さん……」
私を励ます言葉が優しく降ってきた。
「もう一度、峰岸と話してみます。それでどうにもならなかったら、篠崎さんを頼っても良いですか?」
「俺はいつでも、準備オッケーだよ」
力強い味方がいてくれることに、救われる。
「俺の保証付きだから、大丈夫だよ」
「保証?」
「君たちが壊れることはない、ってこと」
「篠崎さん……」
強い言葉に、何度も頷いた。