愛のない部屋
「独占欲の強い男で悪いな」
「ううん。それだけ愛されてる、ってことなら嬉しい」
相手を愛しすぎて不安な気持ちは、お互いが抱いているのだろう。喧嘩もして不安になることだって、これからも沢山あるだろうけど。
最後には笑顔で好き、だと言いたい。
「好きです」
「沙奈……」
2人を繋ぐ魔法の言葉を、何度口にすれば不安な想いが消えるのだろうね。
「好きすぎて、止まらなくなる」
「……それは俺の台詞」
ふんわりと笑った峰岸は、私の頭を撫でた。
優しく触れられて、胸が高鳴る。
「俺もすっ……」
「ちょっと待って」
早口で峰岸の言葉を遮る。
甘い言葉を聞く前に、確認しなければいけないことがある。
さっき気付いたことの、真実を聞かないと!
「峰岸、昨日はどこに泊まったの?」
「あ?」
眉を潜める。
不機嫌オーラ全快の峰岸に負けないように、ぐっと唇に力を入れた。
「昨夜、帰って来なかったでしょ?」