Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
「ないです!
すみません!」

じろっと高鷹部長から睨まれ、橋川くんは黙ってしまった。

今日のメニューは私の希望だ。
嬉々として橋川くんや他の人にお使いを頼んでいる私を見て、ある日、高鷹部長から尋ねられた。

「もしかして、そんなものも買えないのか」

「そうですね」

高鷹部長は驚いているが、私は苦笑いしかできない。

食べるものはすべて、手作り。
できあいのものやスナック菓子など、健康に悪いと絶対に食べさせてもらえなかった。

いつも手作りのものだけを食べているとなれば、羨ましがられるかもしれない。

でも私はそれしか食べられない自分より、好きにいろいろ食べられる人たちの方が羨ましい。

「食いたいものがあったらなんでも言え。
できる限り叶えてやる」
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