Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
「行きたい」

うん、きれいとか汚いとか、私にとって二の次なのだ。
仲間と行く海水浴、だから行きたい。

「愛乃が行きたいっていうなら仕方ないけど。
僕も行くからね?
ホテルも部屋を別に取るから、そこに泊まること」

「えー」

夜は部屋に集まって大トランプ大会を開催するのだと橋川くんが言っていたのだ。
参加したかったんだけどなー。

「会社の人と同室なんて認められるわけないでしょ?
聞けないなら……」

「うん、わかった。
別の部屋でいいよ」

条件付きでも、許可が出ただけ奇跡なんだから、渋々でもそれで納得した。



――チロリロリン。
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