Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
ホテルを出て、海辺の道を並んで歩く。
なんでそれだけで、こんなに幸せなんだろう。

「その、もう大丈夫なんですか」

「ああ、大抵、全部吐けばすっきりするから問題ない」

「そんなもんですか」

いくら飲んでもけろっとしている私には、飲めない人の苦しみはわからない。
でも大丈夫っていうのなら大丈夫なのかな。

「そんなもんだ」

おかしそうに高鷹部長が笑う。
さらさらと風に煽られた髪を押さえる彼がきれいで、ずっと見ていたい。

「それで。
……東藤と結婚するのか」

上司として、聞かなきゃいけない問題だってわかっている。
私の場合、寿退社になるだろうし。

けれど――高鷹部長の口から、聞かれたくない。
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