Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
「その。
お食事の前にお話をいいですか」

「なんだ?」

父は緩みそうになる顔を必死に保っているのが、妙に厳格な顔で頷いた。

「愛乃さんとの結婚を許可してください」

立ち上がった春熙が勢いよくあたまを下げるから、私も立ち上がってあたまを下げた。

「君は愛乃を幸せにすると約束できるのか」

「はい、必ず幸せにすると約束します」

これはなんの茶番なんだろうか。
結婚の許可は去年の春の時点ですでに取ってある。
ただ延び延びになっていただけで。

「そこまでいうなら君に愛乃をやろう」

「ありがとうございます」

再び春熙があたまを下げる。
その光景を妙に冷めた目で見ていた。
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