Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
さらには橋川くんに急かされるように社内を移動し、ついた先は会議室だった。

「愛乃ちゃん、到着でーす」

勢いよく、橋川くんがドアを開けた途端。

「ようこそ、経営戦略部へ!」

クラッカーの破裂音とともに紙テープが目の前を舞う。
テーブルの上にはお酒や料理が用意してあった。

「結局、ちゃんと歓迎会ができなかっただろ?
遅くなったが、やり直しだ」

「えっ、あっ、ありがとう、ございます」

ダメだ、こんなことされたら、涙が……。

「あー、高鷹部長が愛乃ちゃん泣かせてるー」

「だ、誰が泣かせてなんか……!」

あの自信満々な高鷹部長がちょっと慌てていて、なんだかおかしくて笑ってしまった。


和やかに歓迎会の時間は過ぎていく。
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