Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
なんだか必死に否定していますが……。
もしかして私、口説かれていたんですか?

「でもほんと、高鷹部長じゃないですけど、愛乃ちゃん可愛いですよねー。
あの香芝専務の娘だとは思えない!」

橋川くんはハイボールの缶を片手に、へらへらと笑っている。

「橋川、君、すでに酔っているだろ!?
飲み会とはいえ社内なんだから、羽目は外すなとあれほど……!!」

「えー、まだ酔ってませんよー」

いや、完全に酔っ払っていると思われます……。


あまり遅くなるとまた、東藤本部長に怒鳴り込まれかねないと、八時前には終了。
そのまま、今日は春熙が送ってくれることになっていたので、IoT本部長室へと向かう。

「遅かったね」

見ていたタブレットを置いて春熙が私の方へと向かってくる。

「ちょっと手間取っちゃって」
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