夜の世界に舞う
次に向かうのは、花屋。
奏の、元には沢山の花があった。
だけど、どうしても渡したい花がある。
花屋さんには沢山の花があって、どれも可愛くてどれも綺麗。
「おっちゃん、ごめんね。頼んでたやつ出来そう?」
「エルちゃんの為に可愛いの作ってるよ!」
花屋さんには、いつもお世話になってる。
お客様の誕生日や、キャストの誕生日など。
「いつもありがとう。」
思っていたよりずっと可愛く仕上げてくれていて顔が緩む。
「でも、珍しいね。いつもは向日葵とカスミソウの花束が多いのに、ヒアシンスの花で花束って。おばちゃん今まで作ったことなかったよ。」
「私もヒアシンスなんて初めて頼んだよ、無理言ってゴメンね。」
「全然、なんでも頼んでよ?おばちゃんエルちゃんの為ならなんでも作れそうだから。」
そーいって笑い飛ばしてくれる、おばちゃん。
中洲で働いてると、、
"えっ?"って引かれることが多い。
だけど、中洲には中洲にしか味わえないものもある。