朝マヅメの語らい
水平線が赤く染まり始め、空に濃く影を落としていた雲が、細く尾を引きながら流れていく。微風に揺れる細いラインが、光の筋になる。
今まで何度も繰り返し見てきた、ありふれた朝焼けのまぶしさに橋爪は目を細めた。
「あれだけ味噌糞言ってきたんだ、いまさら何をどうするってんだ。仕事なんて褒めようものなら、頭が狂ったと思われるか、腹の底で何考えてるのかと疑われるだけだ」
「そうでしょうか。まきさんはとても真っ直ぐな人ですよ。よくご存知かと思いますが」
「じゃあ捻くれてんのは俺の方だっていうことか」
「はい」
「おい、今のは否定するとこだろう。よく真顔で『はい』なんて言えんな、クライアント様に」
「橋爪さんは言いたいことを言っているようにも見えますが、言葉がいちいち真っ直ぐではありません。それがある種の照れ隠しだと、俺にはわかりますけど」
「……生意気なやつだな、神長氏も」
今まで何度も繰り返し見てきた、ありふれた朝焼けのまぶしさに橋爪は目を細めた。
「あれだけ味噌糞言ってきたんだ、いまさら何をどうするってんだ。仕事なんて褒めようものなら、頭が狂ったと思われるか、腹の底で何考えてるのかと疑われるだけだ」
「そうでしょうか。まきさんはとても真っ直ぐな人ですよ。よくご存知かと思いますが」
「じゃあ捻くれてんのは俺の方だっていうことか」
「はい」
「おい、今のは否定するとこだろう。よく真顔で『はい』なんて言えんな、クライアント様に」
「橋爪さんは言いたいことを言っているようにも見えますが、言葉がいちいち真っ直ぐではありません。それがある種の照れ隠しだと、俺にはわかりますけど」
「……生意気なやつだな、神長氏も」