朝マヅメの語らい
「いや、別に休みだから無理やり俺の言うこと聞かなくていいけどな! 上司命令でもなんでもねえし、神長氏からお前が釣りに興味がありそうだって聞いたから、一応声を掛けてみただけだ。気にすんな。起こして悪かった、じゃあな」
スマートフォンから耳を離しかけたとき「ちょっと、待ってください」と切羽詰った声がした。橋爪はゆっくりとスピーカーを耳に押し当てる。
「なんだよ」
「すみません、行きたい気持ちはあるんですが、実はまだなんの道具も持っていないんです。どこでどんな魚を釣りたいかも漠然としすぎていて、一本目のロッドを選びきれなくて」
坂巻がまくしたてた。
「イカ用は一本しかねえけど、もう一本海釣り用のタックルならあるぜ。貸してやる。一回釣りやってみて、またやりたいと思うならそのときに買えばいいんじゃねえの。来るなら餌は買ってこいよ。俺も何も持ってきてねえんだわ」
スマートフォンから耳を離しかけたとき「ちょっと、待ってください」と切羽詰った声がした。橋爪はゆっくりとスピーカーを耳に押し当てる。
「なんだよ」
「すみません、行きたい気持ちはあるんですが、実はまだなんの道具も持っていないんです。どこでどんな魚を釣りたいかも漠然としすぎていて、一本目のロッドを選びきれなくて」
坂巻がまくしたてた。
「イカ用は一本しかねえけど、もう一本海釣り用のタックルならあるぜ。貸してやる。一回釣りやってみて、またやりたいと思うならそのときに買えばいいんじゃねえの。来るなら餌は買ってこいよ。俺も何も持ってきてねえんだわ」