『One more Love♡』
「編集長,桜華縞さんが…」
「ああ…」
慎さんが近付いて来た事によって,編集長達は驚きを隠せないで居た。
「あのっ。息子がジュースを頂いたみたいで…ありがとうございました」
「いえ。璃桜くん,とても賢くしてましたよ」
編集長が慎さんにそう言うと,慎さんは微笑んだ。
「ちゃんとお礼を言いたかっただけですので…これで,失礼します。」
慎さんは,編集長達に頭を下げてあたし達の居る方へ戻ろうとした時,
「待って下さいっ…」
「えっ?」
「桜華縞さんが,取材を一切断わってるのは,璃桜くんとの時間を守る為…ですか?」
「そうだ…っと言ったら?」
慎さんは,さっきまで話してた声のトーンよりも低いトーンで答えた。
「ワタシ…サロンの仕事やスタジオの仕事以外での仕事で,璃桜と過ごす大切な時間を奪われたくないの。取材ともなれば,特によ。〝前の取材が押してるから遅れる…とか…カメラマンの都合で…とか…〟あるじゃない?そうなれば,璃桜との時間が奪われる。だから,ワタシは取材を受けない」
慎さんは,キッパリと答える。
これには,さすがに編集長達もグウの音もでないみたいだが,少し間が合った後…
「なら…」
「?」
「なら…璃桜くんも一緒でもいいと言ったら…どうですか?」
「…どう言う事?」
「言葉のまんまです。基本は,桜華縞さんと記者で取材は進めます。もちろん,カメラマンも写真を撮影するのに居ますが…。ですが,例えば,璃桜くんが保育所から帰って来た時や,保育所が休みで家に居る時とかでしたら,璃桜くんも一緒でもいいと言ったら…って事です。」
「編集長何言って…っ」
記者達が何かを言おうとした時,編集長がそれを呈した。
「今日,五十嵐と話をしてる時の璃桜くんを見てて思いました。璃桜くんは璃桜くんなりに,今は邪魔しちゃいけないとか…分かってるからこそ,賢く出来るんだと。でなければ,璃桜くんくらいの年齢の子は,すぐ暴れ出しますよ」
編集長がそこで言葉を切る。
「……1つ問題があるわ」
「問題…ですか?」
慎さんが〝ええ〟っと頷いた時,あたしは璃桜くんを抱っこしたままお礼を言いに言っただけで戻ってこない慎さんを迎えに行った。
「パパ~。」
璃桜くんが慎さんを呼ぶ。
「璃桜にココちゃん。遅いから来てくれたの?」
「うん♪」
「…何か…あったんですか?」
あたしは首を傾げて質問する。
「いや。何かあったわけじゃないわ。ただ…ワタシに取材を申し込みたいみたいなのよ」
「えっ…?」
「桜華縞さん,問題とは一体…?」
「それは…璃桜が誰にでも心を開けないって事よ。つまり,取材に来て下さった記者に心を開いてなければ,璃桜は,近付いては来ない…って事。で,結局は,ワタシと璃桜の時間を取材で奪われる…って事になりかねないのよ」
慎さんは,編集長の質問に答えると,編集長が,〝うーん…〟っとまた唸った。
「編集長,俺が担当しますよ。俺,子供好きだし,桜華縞さんの息子さんとも仲良くなれると思うんですよ」
「梨川…」
梨川さんは,編集長より前に進み出てあたしの所までやって来る。
「君が桜華縞さんの息子さんだよな?俺,梨川英知って言うんだ。よろしくな。」
梨川さんは,あたしが抱っこする璃桜くんに自己紹介をするが,璃桜くんは,顔を隠す様に,あたしに抱き着く。
「璃桜くん?」
「…や」
あたしは璃桜くんの背中を『ポンポン』っとしてると,璃桜くんが,編集長に向かって腕を伸ばす。
「あまねくん…」
「どした?」
編集長は,『ニコッ』っと笑ってあたしから璃桜くんを受け取り,片腕で抱っこをした。
「ああ…」
慎さんが近付いて来た事によって,編集長達は驚きを隠せないで居た。
「あのっ。息子がジュースを頂いたみたいで…ありがとうございました」
「いえ。璃桜くん,とても賢くしてましたよ」
編集長が慎さんにそう言うと,慎さんは微笑んだ。
「ちゃんとお礼を言いたかっただけですので…これで,失礼します。」
慎さんは,編集長達に頭を下げてあたし達の居る方へ戻ろうとした時,
「待って下さいっ…」
「えっ?」
「桜華縞さんが,取材を一切断わってるのは,璃桜くんとの時間を守る為…ですか?」
「そうだ…っと言ったら?」
慎さんは,さっきまで話してた声のトーンよりも低いトーンで答えた。
「ワタシ…サロンの仕事やスタジオの仕事以外での仕事で,璃桜と過ごす大切な時間を奪われたくないの。取材ともなれば,特によ。〝前の取材が押してるから遅れる…とか…カメラマンの都合で…とか…〟あるじゃない?そうなれば,璃桜との時間が奪われる。だから,ワタシは取材を受けない」
慎さんは,キッパリと答える。
これには,さすがに編集長達もグウの音もでないみたいだが,少し間が合った後…
「なら…」
「?」
「なら…璃桜くんも一緒でもいいと言ったら…どうですか?」
「…どう言う事?」
「言葉のまんまです。基本は,桜華縞さんと記者で取材は進めます。もちろん,カメラマンも写真を撮影するのに居ますが…。ですが,例えば,璃桜くんが保育所から帰って来た時や,保育所が休みで家に居る時とかでしたら,璃桜くんも一緒でもいいと言ったら…って事です。」
「編集長何言って…っ」
記者達が何かを言おうとした時,編集長がそれを呈した。
「今日,五十嵐と話をしてる時の璃桜くんを見てて思いました。璃桜くんは璃桜くんなりに,今は邪魔しちゃいけないとか…分かってるからこそ,賢く出来るんだと。でなければ,璃桜くんくらいの年齢の子は,すぐ暴れ出しますよ」
編集長がそこで言葉を切る。
「……1つ問題があるわ」
「問題…ですか?」
慎さんが〝ええ〟っと頷いた時,あたしは璃桜くんを抱っこしたままお礼を言いに言っただけで戻ってこない慎さんを迎えに行った。
「パパ~。」
璃桜くんが慎さんを呼ぶ。
「璃桜にココちゃん。遅いから来てくれたの?」
「うん♪」
「…何か…あったんですか?」
あたしは首を傾げて質問する。
「いや。何かあったわけじゃないわ。ただ…ワタシに取材を申し込みたいみたいなのよ」
「えっ…?」
「桜華縞さん,問題とは一体…?」
「それは…璃桜が誰にでも心を開けないって事よ。つまり,取材に来て下さった記者に心を開いてなければ,璃桜は,近付いては来ない…って事。で,結局は,ワタシと璃桜の時間を取材で奪われる…って事になりかねないのよ」
慎さんは,編集長の質問に答えると,編集長が,〝うーん…〟っとまた唸った。
「編集長,俺が担当しますよ。俺,子供好きだし,桜華縞さんの息子さんとも仲良くなれると思うんですよ」
「梨川…」
梨川さんは,編集長より前に進み出てあたしの所までやって来る。
「君が桜華縞さんの息子さんだよな?俺,梨川英知って言うんだ。よろしくな。」
梨川さんは,あたしが抱っこする璃桜くんに自己紹介をするが,璃桜くんは,顔を隠す様に,あたしに抱き着く。
「璃桜くん?」
「…や」
あたしは璃桜くんの背中を『ポンポン』っとしてると,璃桜くんが,編集長に向かって腕を伸ばす。
「あまねくん…」
「どした?」
編集長は,『ニコッ』っと笑ってあたしから璃桜くんを受け取り,片腕で抱っこをした。