獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~
まあ、彼のようなイケメン、周りの女が放っておかないだろうけど。
「そういう鈴音は今、彼氏いるの?」
その質問に、苦い思いが胸に広がった。
大学一年の時に同じ大学の彼氏がいたのだが、鷹臣君と弟に紹介したら、数日後に何故か振られたのだ。
理由を聞いても教えてもらえず、彼は私を見て怯えた。
その後、学内で彼を見ることはなくなったんだよね。
電話番号も住所も変えてしまって、もう行方はわからない。
「もう鷹臣君と悟には彼氏紹介しないよ。私の恋の邪魔されるから!」
『悟』というのは高二の私の弟。
鷹臣君と弟は実の兄弟のように仲が良い。
だから、ふたりが結託して元彼になにかしたに違いないと私は疑っている。
ギロリと睨めば、目の前の男は、平然とした顔で言ってのけた。
「鈴音の男の趣味が悪過ぎるからだよ」
以前聞いた時は笑って否定したのに、今日は認めた。
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