獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~

10、ちょっと呼ばれました

トイレに閉じ込められてから三日後、鷹臣君達と発掘現場にいると、ファイサルさんから新しいトイレが届いた。
「うわ~、綺麗〜!」
喜ばずにはいられない。
鍵だってしっかりしているし、換気扇もついている。
実は、また閉じ込められたらと思うと、ホテル以外のトイレを使うのが怖かったのだ。
今回の発掘調査、女は私だけ。
鷹臣君や他の助手の人はみんな男だし、「トイレに一緒に来て」なんて言うのも恥ずかしい。
それに、仕事を中断させてまでなんて申し訳ない。
そう思うと、自然と水分をとる量も減ってきて、今は大丈夫だけどまた倒れるんじゃないかって不安を感じていた。
でも、これでトイレの心配は解消された。
「ファイサルがトイレで鈴音が倒れたことを知って、手配してくれたらしいよ」
鷹臣君の話に思わず声を上げた。
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