獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~
俺の声に気づいてふたりがこちらにやって来た。
「うわ~、なにこれ、すっげー」
晴人は目を見開いて歓声を上げる。
「確かに。岩山の地下にこんな神殿があるなんて……」
健吾も呆然とした様子で神殿を眺めている。
「助けが来てくれてよかった。ん?え?ええ~!?」
ホッとしながらも、突然鈴音が素っ頓狂な声を出した。
「どうしたの鈴音?」
また虫かなにかを見たのかと思ったが、彼女は俺の腕を掴んで水晶で出来た石棺を指差した。
「鷹臣君、セメフト女王が消えてる~!?」
石棺を見ると、そこにセメフト女王の姿はなかった。
「……本当だ。装飾品は残っているのに……」
石棺の中は首や腕につけていた装飾品や服と、あと……長い髪が一房。
まるで、自分は存在したという証拠を残すかのようだ。
だが、指輪はない。
「あ~、なんで~!」
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