獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~
大学では生徒思いで有能でカッコよくて誰もが憧れる先生なのだが、仕事を離れればただのぐーたら男。
『鷹臣君、そこに山になっているシャツは洗濯物だよね?』
ベッドの横にドンと積まれている布を指差して、彼に確認すれば、呑気な答えが返ってきた。
『うーん、そこに脱ぎっぱなしにしたら、いい感じにピラミッドっぽくなってね。崩すのもったいなくて』
こんな具合に洗濯物はためておくし、使った皿もすぐに洗わないし、何も予定がなければ髭も剃らず家に引きこもって文献を漁っている。
ハーッと息を吸い込み、彼の耳元で大声を出した。
「鷹臣君、起きて!」
「う……ん、あと十分……寝かせて……鈴音」
クルンと寝返りを打ち、彼は布団に抱きつく。
いつも一度声をかけただけでは起きてくれない。
だったら……。
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