獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~
キョロキョロと物珍しそうに部屋を見回す弟を見て驚きの声を上げた。
「鷹臣さんに頼まれてふたりの着替え持って来た。俺、今日学校休みだし」
悟はニコッと笑って紙袋を掲げる。
「悟、すまないね。せっかくだから、ここのプールで泳いでいけば?朝は空いてて気持ちいいと思うよ」
「おっ、ラッキー」
悟はパチンと指を鳴らし、私の横の椅子に腰を下ろした。
「悟、なにかルームサービス頼む?」
鷹臣君が気を利かせて弟に聞く。
「ホットケーキがいいな」
遠慮なくリクエストする悟。
「え?朝食食べてないの?」
母が作った朝食を食べているはずなのにな。
意外に思って弟に確認した。
「ホットケーキなら食べられよ。育ち盛りだし。それにしても……」
弟がニヤニヤしながら私を見る。
「なによ」
そのいやらしい視線が気に食わなくてギロッと睨むと、悟は声を潜めた。
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