恋愛の仕方おしえます。


10月28日。


藍川が秘書を務める最後の日。


藍川から飲みに誘われた俺は単純に嬉しかった。


でも、その想いを悟られないように、


間違っても手を出してしまわないように、


ずっと自分に言い聞かせてた。



俺たちは1ヶ月間の思い出話をツマミに酒を飲んで、


あっという間に数時間を過ごす。



気付いたら夜遅く。



俺はフラつく藍川をタクシーに乗せて、
そこで別れた。



これで明日から、
あいつはただの社員になる。



明日からはもう遠慮はしない。



俺は絶対に、
仕事と恋を両立してみせる。
< 141 / 164 >

この作品をシェア

pagetop