失翼の天使―wing lost the angel―
縫う事はなく、若干深めの傷はテープでの固定に留めた為、男の子は泣きながらも、暴れずに治療を受けてくれた。



「先生方、ちょっとよろしいですか?」



診察室から出ると、ドクターを集める姉。

時季外れの看護研修の女の子が2人立って居た。

再教育だと確信するも、口には出さずに自己紹介を受けた。

ミスをしたのか、それ以外か。



「鷺沼賴真先生です」



「「よろしくお願いしまぁすっ」」



…後者か……。



「長崎優海先生です」



「お願いしまーす」



「優太先生の妹さんですかー?」



…だったらどうなる?

だいたい、向こうが長崎呼びで、私が名前呼びなんですけど??



「そう。私の弟と妹です」



「じゃあさぞ美形なご家族なんでしょうね!」



「長崎先生のマスク取った顔、見たーい!」



「……心にもない事を」



「「え?」」



「優海!;;コーヒータイムしよう!;;」



「今いらない。てか、マスク外せば良いの?」



「優海ちゃん!向こう行こう!;;」



「優海先生、ここがですね?;;」



宮本先生も研修医も。

賴真と揃いも揃って何?

私をどうしたいの?
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