社内溺甘コンプレックス ~俺様社長に拾われました~
入社したばかりの私にたくさんのことを教えてくれたショートカット美人を思い出しながら、手元の資料にため息を落とすと、カバンを持った社長が私の横で立ち止まった。
「それと来週の会食、お前も同席しろ」
「え……私がですか?」
一週間後の金曜日にセッティングされている新規クライアント『NATCH』との会食には、社長と営業の名取さんが行くことになっている。アシスタントの私がそういう場に同席することはこれまでになかったから面食らっていると、社長は整った顔をわずかに歪めた。
「向こうの担当が、お前に会いたいそうだ」
「え……?」
ぽかんとしている私を、彼は例の目つきで見下ろした。どことなく拗ねたような、恨みがましいような目で。
「……このあいだの動画配信を、見たらしい」