社内溺甘コンプレックス ~俺様社長に拾われました~

 すべてを吐き出すように話し終えると、新庄さんは難しそうな顔でうなった。

『そうなの……』

『嫌われちゃったんですかね?』

 泣きそうになっている私を見下ろして、彼女は小さく笑った。

『それはないわ。大丈夫よ』

 ティーカップを口に運びながら、どことなく遠い目をして新庄さんはつぶやいた。

『ただ優志くん、妙に真面目なところがあるからなあ……』

 想像した。革張りのソファで優雅に食事をしている彼女のとなりに社長が並んでいるところを。

 穏やかに微笑み合う美男美女は、どこから見てもお似合いだ。

「もう優志くんたら。挨拶に来てって何度も言ってるのに」

 はっと我に返って、私はテーブルに並べた資料に目を戻した。傍らでは、黒いデスクに座った社長とその正面に立った新庄さんが言い合いをしている。

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