社内溺甘コンプレックス ~俺様社長に拾われました~
新庄さんの言葉を思い出しながら脳裏をよぎるのは、このソファで色気を漂わせていた社長だった。
キスをして体に触れて、私が拒むと我に返ったように謝った。気まずそうな顔で。
社長はきっとこう思い直したのだ。
いっときの寂しさで手を出しかけたけれど、新庄さんのことを忘れられないまま私と関係を持つことはできないと。
自分にも他人にも厳しい社長だからこそ、あり得る話だ。
現に彼は、私と距離を置くために部屋を出た。
それが一番しっくりくる考え方だ。
そして、新庄さんが姿を現した。
彼が思い慕っていた、本物の彼女が。
つまり私は、『後釜』にも『代替品』にも、なり損ねたのかもしれない。