いちごキャンディ×ブラックチョコレート
「依知子。この後なんだけど……」


洗い物を終えた汐理さんが戻ってきた。

それはもうバッチリと目が合ったわけで。


「どうした?何かあった?」


すかさず私の隣に来て、背中をさする。


「いや、そ、の……」


言い訳なんて何も考えていない。

だから口から言葉が出てこなかった。

そんな時に限ってまた例のCMが流れる。

それを見た汐理さんは私が泣いていた理由を察したようだった。


「依知子……もしかして」

「ご、ごめんなさい。泣くつもり……なかったんです」


こうやってふとした瞬間に進藤先輩を思い出す。
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