いちごキャンディ×ブラックチョコレート
教育係で新人だった私を優しく見てくれた。

分からないことは分かるまで教えてくれたり、間違えたことをすれば厳しく叱ってくれた。

甘いものが好きでいちごキャンディをあげた時にめちゃくちゃ喜んでくれて。

憧れで大好きな人。

でもその人はもう誰か別の人のものになった。

私が入る隙間なんてない。

もう遅い。何もかも遅かった。

自分の行動力のなさに涙が止まらなかった。


「……情けない」


情けない情けない。


「そんなことないよ」


私の頭を撫でながら汐理さんがそう言う。

私を気遣っての行動なんだろうけど、今のその私にとってなんの意味もなくて。

そんなことないって言われると情けなさが倍増する気がした。
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