いちごキャンディ×ブラックチョコレート
店内は人がまばらで、すぐに中へ通される。

そのあとは席に着き、メニュー表とにらめっこ。

どうしようかな。

夜遅いしガッツリ食べるのは良くないよね。

サラダ……だけだと物足りない気がする。

スープ?でもそれじゃお腹は膨れない。

雑炊とか胃に優しそうなものにしようかな?

よし、そうしよう。

メニューが決まったため槇さんの方を見ると、もう既に決まっていたようで私と目が合った。


「決まった?」

「はい」

「どれにするの?」

「この卵雑炊にします」

「わかった」


私が決まったことを確認して槇さんは呼び出しボタンを押す。

直ぐに店員さんが来ると槇さんは注文を言い渡した。


「焼き魚定食と、あと卵雑炊をください」

「はい、かしこまりました。他にご注文はございますか?」

「楢本、なにかある?」


あまりにもスマートに私の分まで注文を言うので反応が少し遅れた。


「あ、いえ特には」

「以上でお願いします」


店員さんは復唱して内容を確認すると厨房のほうに戻っていった。
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