いちごキャンディ×ブラックチョコレート
「このタイミングで言うつもりはなかったんだけど、でも変な誤解を与えて依知子が気にしてしまうんだったら言った方がいいかと」


今私の顔はびっくりするくらい間抜け面だろう。

全く考えていなかった。

別に好きな人がいると言っていたし、進藤さんの話をしても特に変わりなかった。


「それに、だからというわけじゃないけど大丈夫というか」


彼は前に好きな人とご飯に行ったと言っていた。

積極的に行動もしていると。

思えば、汐理さんと接する機会が増えていたようにも感じる。


「俺の気持ちは大丈夫だけど、でも、依知子が大丈夫じゃないよな。俺に出来ることがあれば可能な限りやる……」


段々と汐理さんの行動理由が繋がっていく。


「依知子?」


私が好きだから名前を呼んで抱きしめて、キスをしたの?
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