いちごキャンディ×ブラックチョコレート
今なんと……思わず汐理さんの方を向く。

でも汐理さんの表情は特に変わった様子がなかった。

なんだか私だけ意識してるみたい。

別に意識したくてしてるわけじゃないけど、可愛いだなんて言われたらちょっとは……ね?


「そ、そうですか?」


動揺を隠しながらとぼけた感じで言葉を発する。


「そんなに妹が欲しいなら俺の妹あげよう」

「え!?いやいや何を言ってますか」

「ははっ。冗談冗談」


1階に到着する。

頬をふくらませながら私は汐理さんの後にエレベーターから出た。

真顔で冗談を言うから一瞬本気にしてしまった。
< 187 / 194 >

この作品をシェア

pagetop